作曲家、福嶋頼秀は作曲・編曲、TVや舞台等の音楽制作、レクチャー、コンサートの企画構成等幅広く活動中

楽しいキッズ・コンサート&ベテランの室内楽コンサート

2011.05.27

5月21日(土曜)はお天気も良く、お出かけ日和。私は自分自身が作曲・編曲でかかわった、2つのコンサートに出かけました。

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午前中はサントリーホール・小ホールで開催された、二期会21とソニー音楽芸術振興会の共催の『Concert for KIDS〜3才からのクラシック 〜シンドバッド  愛と勇気の冒険〜』へ。

約1時間のコンサートだったのですが、最初から最後まで(コミカルに流れすぎずに)子どもたちを引きつけ続けた好演!・・・〝王子様がお姫様を助けに行く〟という物語で、テンポの良い展開と、魅力あふれる歌・演奏の成果・・・と言えるでしょう。『花のワルツ』『剣の舞』など、15曲ほどが演奏されました。

何と言っても素晴らしかったのは、お姫様役の 嘉目 真木子 (よしめ まきこ)さん。二期会の本公演『フィガロの結婚』でスザンナを歌ったばかりで、美女から三枚目的なキャラまで、とてもキュートな歌と演技でした。そして、客席と演奏家を見事に結びつけたのは、王子様役のテノール 猪村 浩之 さん。

器楽奏者のピカ一は、N響の打楽器・竹島 悟史 さん。彼は マリンバ 等のテクニックも ものすごく上手いのですが、さすがオーケストラの響きをよくわかっています! 打楽器パートは、編曲によって音楽的な役割が かなり異なるのですが、そういうことを120%わかって演奏してくれるので、編曲者としては大変心強いです。

チェロの 海野 幹雄 さんらによる弦楽四重奏、ピアノの 石野 真穂 さんも、みなさんソリストとしての力量も十分で、熱い演奏で子どもたちを引きつけていました♪

▲▼お休みの午前中、サントリーホールのあるカラヤン広場では市場が開かれていました

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午後は新宿・ドルチェ楽器のホールで開催された、室内楽のコンサートへ。

東京フィルハーモニー交響楽団のクラリネット・荒井 伸一 氏、同じくフルート・名雪 裕伸 氏、ピアノ・荒井 淳子 氏らが出演。こちらはご招待者のみのコンサートでしたが、たいへん温かい雰囲気の演奏会でした。

福嶋作曲の『七三ラプソディー』も演奏されました。この曲はもともと、フルート、長唄三味線、二十絃箏(=20本弦が張ってある琴)のために作曲した作品なのですが、今回のコンサートのために、フルート、クラリネット、ピアノのための改変版を作曲。

彼らは百戦錬磨の奏者のみなさんで、リハーサルでは・・・・

「祭り囃子風ですが、大太鼓ではなく、締太鼓の〝天ツク、スッ天天〟の感じ」 「銚子の荒波でなく、沖縄の波のイメージ」 「32分音符の動きは能管のテンションで」

・・・といった感じでリクエストをすると、見事に音楽的にふくらませて下さいました!

一言で〝日本風な作品〟といっても、さまざま音楽的要素が含まれます。 〝そういう事を楽しみながら 描き分けてくれる奏者〟との出会いは、邦人作曲家の大きな大きな財産なのです♪

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